Japanese
English
原著
コリン性蕁麻疹の臨床および組織学的検討
Clinical and Histological Studies of Cholinergic Urticaria
杼木 真理子
1
,
山口 令子
1
,
山下 典子
1
,
川上 理子
1
Mariko TOCHIKI
1
,
Reiko YAMAGUCHI
1
,
Noriko YAMASHITA
1
,
Michiko KAWAKAMI
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College
pp.801-804
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203956
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コリン性蕁麻疹10例について検討した.症例は男7例,女3例で,初発年齢は12〜27歳と青年期に多かった.皮疹は直径2〜3mmの紅暈を伴う膨疹で,自覚的には軽度の瘙痒とともにピリピリとした疼痛を伴うものが多かった.持続時間は10〜120分だった.誘因としては温熱,運動,入浴が挙げられた.既往歴では10例中3例にアトピー性皮膚炎を認めた.塩化アセチルコリン皮内反応は6例中3例が陽性であった.4例に生検を施行し全例,真皮上層の血管周囲に浮腫とリンパ球優位の細胞浸潤を認めた.うち1例では好中球を混じており,その症例では皮疹の持続時間,皮疹出現から生検までの時間が短かった.治療としては塩酸ヒドロキシジンが有効であった.
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