Japanese
English
原著
面皰母斑—自験1例の電顕的観察
Naevus Comedonicus:Report of a Case with Electron Microscopic Observation
勝海 薫
1
,
伊藤 雅章
1
,
増子 倫樹
1
,
結城 恵
1
,
設楽 篤幸
1
,
濱路 政博
Kaoru KATSUUMI
1
,
Masaaki ITO
1
,
Tomoju MASHIKO
1
,
Megumi YUKI
1
,
Atsuyuki SHITARA
1
,
Masahiro HAMAZI
1新潟大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
pp.523-528
発行日 1986年6月1日
Published Date 1986/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203473
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40歳,男子の面皰母斑の1例を光顕,DACM染色,電顕的に検索した.光顕的に面皰様構造は汗腺との連続はなく,角質塊が充満した毛漏斗の拡大より形成される.面皰様構造下部に,脂腺は欠如するが,大きな立毛筋が近接する,未熟で変形した毛組織が存在する.電顕的に壁の基底細胞は不均一な少量の張原線維を含有するが,その角化は正常.一方,未熟な毛組織の外毛根鞘様細胞の張原線維は,一部球状に凝集している.面皰周囲にムチン沈着,空胞変性を認めるが,結合組織に奇形的要素はない.面皰壁のDACM染色所見は正常毛漏斗部と同様である.本症例は毛組織全体の奇形的変化によって生じたものと考えられる.
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