原著
Acne Aestivalis
柳原 誠
1
,
藤広 満智子
1
,
加藤 文明
1
,
森 俊二
1
Makoto YANAGIHARA
1
,
Machiko FUJIHIRO
1
,
Fumiaki KATO
1
,
Shunji MORI
1
1岐阜大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Gifu University School of Medicine
pp.15-20
発行日 1986年1月1日
Published Date 1986/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203379
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昭和59年の猛暑の夏に経験したacne aestivalisの5例について報告した.皮疹は充実性孤立性丘疹で,膿疱は殆どなく,主として前胸部,肩および上肢に存在した.丘疹の辺縁には閉鎖面皰を形成する皮膚色の小さな角栓を認めた.組織学的には毛包頸部が嚢状に拡大し,一部毛包壁の穿孔を来し,毛包壁には真皮から毛包内腔に向かう弾力線維の侵入を認めた.穿孔部における炎症性細胞浸潤は軽く,むしろ毛包周囲に存在する血管周囲にリンパ球,組織球を主体とする細胞浸潤を中等度に認めた.発症の一因として高温環境下での強い日光照射を考えた.
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