Japanese
English
原著
爪郭部より侵入したと思われる皮膚リンパ管型スポロトリコーシスの1例
A Case of Cutaneous Lymphatic Sporotrichosis Suspectibly Invaded from the Skin of Posterior Nail Fold
清水 弘美
1
,
平野 京子
1
Hiromi SHIMIZU
1
,
Kyoko HIRANO
1
1東京女子医科大学第二病院皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College Daini Hospital
pp.519-522
発行日 1985年6月1日
Published Date 1985/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203270
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52歳,女性の右上肢に生じた,リンパ管型スポロトリコーシスの1例を報告した.初診時所見として,右第3指爪郭部に,外傷によるささくれ様のびらん面,および右前腕にほぼ指頭大の列序性配列をとる表面鮮紅色の硬結を6個認め,この硬結部分の組織培養よりSporothrix schenkiiを分離同定し,リンパ管型スポロトリコーシスと診断した.ヨードカリ内服および局所温熱療法にて,2カ月の経過にて瘢痕治癒した.誘因として明らかな外傷の既往があり,ここからの菌の接種が考えられ,接種に際し,菌が受ける温度による影響と宿主の防禦機構による影響について若下の考察を加えた.
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