Japanese
English
原著
Bourneville-Pringle母斑症—特に非上皮性の培養細胞について
Studies of Cultured Non-Epidermal Cells in Pringle's Disease
秋山 純一
1
,
進藤 泰子
1
,
高瀬 吉雄
1
junichi AKIYAMA
1
,
Yasuko SHINDO
1
,
Yoshio TAKASE
1
1信州大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Shinshu University
pp.911-916
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202925
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幼児期より長期間にわたり観察しえたBourneville-Pringle母斑症の1例を報告した.13歳頃から,いわゆる脂腺腫(As)が著しく増加し,桑実状腫瘤にまで成長した.同患者のAs部分及び健常部より非上皮性細胞の培養を行い,それぞれの培養細胞について形態,DNA合成能および継代数を比較した.As部より増殖した細胞は健常部よりのものと比べ,collagenの産生はより著しく,また3H-thymidineの取り込み実験により,DNA合成速度の亢進も推測された.興味あることに両細胞の継代を繰り返すことにより,健常部の細胞は早期即ち7代に変性を起こし,年齢から見た通常の継代可能回数よりも少なかった.しかしAs部よりの細胞は,現時点で15代まで継代培養を続けており,今後の推移が注目される.
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