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Bourneville-Pringle母斑症について
曽田 冬雄
1
1鳥取大学医学部皮膚科泌尿器科教室
pp.705-708
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201314
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対側性に顔面鼻唇溝に多発した母斑性の小腫瘍に対して,1885年Balzer Menetrierにより更に1889年PringleによりAdenoma sebaceumと命名(皮脂腺腫)されたが,後年両者は組織学的に異なるものとされ,前者のBalzer型はむしろ嚢腫を示し,Unna,Jarischは嚢胞性腺様上皮腫に属せしめ,後者のPringle型は脂腺の肥大が主態で,両者共に結締織,血管の増殖を指摘している。爾後脂腺々腫なる語につき種々論ぜられ,その組織像の差異により種々の分類が提唱されている。即ち脂腺の増殖肥大を主とし,之に結締織血管の増殖を伴う事がある。時には脂腺の肥大を欠如し,或は毛嚢の増殖を見る。これ等の症状は全部倶うものでもなく,ただ其の場合,発表者の名により大体次の3種に分けられている。
1.プリングル型,1889年Pringleの発表した脂腺及血管の増殖のあるもの。
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