Japanese
English
原著
Pseudocyst of the Auricleの4例
Four Cases of Pseudocyst of the Auricle
斉藤 眞理子
1
,
八木 茂
1
,
森嶋 隆文
1
Mariko SAITO
1
,
Shigeru YAGI
1
,
Takafumi MORISHIMA
1
1日本大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.81-85
発行日 1983年1月1日
Published Date 1983/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202779
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Pseudocyst of the auricle (耳介仮性嚢腫)(Engel)の4例を報告した.本症の特徴を要約すると,以下の如くである.1)中年の男子に多い.2)罹患部位は耳介前面上半部で,対耳輪脚連結部〜対耳輪〜耳輪上部とに囲まれた部位である.3)臨床的には疼痛を欠き,表面皮膚は常色,扁平台状〜半球状に隆起,大きさは拇指頭大前後の軟骨内に位置する嚢腫様病変である.4)内容液は黄色透明,粘稠性であり,蛋白の組成やコレステロール値の検索から内容液は血清由来を思わせた.5)組織学的には嚢腫は軟骨内に形成され,表皮や真皮に著変はない.6)治療法は病理組織学的検索を兼ねて,嚢腫壁を小切除し,乾ガーゼ挿入・圧迫固定が良いように思われる.
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