印象記
第81回日本皮膚科学会の印象記
喜多野 征夫
1
1大阪大学医学部皮膚科学教室
pp.811-813
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202694
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いつものように日皮会誌の臨時増刊号としてとどいた第81回日本皮膚科学会学術大会抄録集の分厚さがまず印象に残った.シンポジウム3,特別講演4,教育講演28,グループディスカッション15,その他学術展示,Art Exhibitまで加えて8会場を使っての盛り沢山のプログラムである.特に教育講演の数が多く,公募演題をテーマ別にグループディスカッションとしてまとめ,招待講演を含めてまとまりのあるものにすることは最近の学会の傾向をふまえて,内容の充実をはかっているものと思われた.この豊富な内容を3日間(事実上は2日間)という限られた会期内に盛り込まなければならないわけであるから,多数の会場に分かれることになる.プログラムを眺めながら先ず私自身の発表と,私が共同発表者として関与している演題の発表の時間帯にマークをつけて行くと,重なってしまう部分と,10分ほどの間隔で会場を変わらなければいけない時間帯が生じて来た.特別講演と教育講演など拝聴しておきたいものが重なり合って,何とももったいないという感じがした.従って,これから紹介するのは私自身の見聞することの出来た学会の極く一部分であって,めくらが象に触れているようなものであることをおことわりしておく.
会場の東京プリンスホテルの周辺は桜の化が満開で,ホテルの正面にかかげられた「第81回日本皮膚科学会総会・学術大会,The 81st AnnualMeeting of Japancse DermatologicalAssociation」と書かれた看板の落着いたうぐいす色の文字がよく調和していた.
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