Japanese
English
原著
特異な皮疹を合併した水疱性類天疱瘡の1例
A Case of Bullous Pemphigoid with a Peculiar Eruption
津田 眞五
1
,
花田 雄介
1
,
樋口 満成
1
,
一木 幹生
1
,
加治 英雅
1
,
笹井 陽一郎
1
Shingo TSUDA
1
,
Yusuke HANADA
1
,
Mitsunari HIGUCHI
1
,
Mikio ICHIKI
1
,
Hidemasa KAJI
1
,
Yoichiro SASAI
1
1久留米大学医学部皮膚科教室
1Dapertment of Dermatology, Kurume University School of Medicine
pp.567-571
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202650
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要約 73歳,男性.初診の1ヵ月前より瘙痒を伴う水疱が頭部に初発.前腕,躯幹にも小指頭大までの水疱が出現.病理組織学的および免疫螢光抗体直接法および間接法所見より水疱性類天疱瘡と診断した.手背部の水疱は瘙痒のため掻破を繰り返しているうちに,扁平苔癬様外観を呈する結節状局面を形成.病理組織学的には角質肥厚と表皮肥厚を示すが,表皮下水疱の形成はない.免疫螢光抗体直接法では,水疱部と同様にIgG, C3の線状沈着を認めた.以上の所見より両手背部の皮疹も水疱性類天疱瘡と診断したが,本症としては特異な形態を呈しており,hyperkeratotic scarring bullous pempbigoidあるいはpemphigoid nodularisという報告例と類似している.
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