Japanese
English
原著
反復日光照射により寛解した日光蕁麻疹の1例
A Case of Solar Urticaria Remitted by Repeated Solar Irradiation
高橋 仁子
1
,
菅野 与志子
1
,
松尾 聿朗
1
Masako TAKAHASHI
1
,
Yoshiko KANNO
1
,
Itsuro MATSUO
1
1東海大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Tokai University, Isehara
pp.477-480
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202635
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
18歳,女性,昭和54年夏より突然,日光照射部位に一致して蕁麻疹の発生をみるようになった.1)光線テストの結果,膨疹発生の作用波長は386nmから452nm,2)患者血清中には,日光および作用波長域の光照射で,患者皮内に膨疹を惹起する因子が存在した.3)膨疹発生閾値量以下の日光照射の反復後,膨疹発生充分量の日光照射を行っても,膨疹は発生しなかった.4)30分間の日光照射により膨疹が発生した部位に24時間後,充分量の日光照射を行っても,膨疹は出現しなかった.5)日光照射10分間で膨疹が発生するが,約30分間日光照射を続けている間は膨疹は出現せず,遮光後はじめて出現する.すなわち,latent periodの延長が認められることから,長谷井らのいうinhibition spectrumの存在が推測された.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.