Japanese
English
原著
Oral Florid Papillomatosisの1例
A Case of Oral Florid Papillomatosis
太居 英夫
1
,
石井 啓正
1
,
久岡 千里
1
,
白井 利彦
1
Hideo OHI
1
,
Hiromasa ISHII
1
,
Chisato HISAOKA
1
,
Toshihiko SHIRAI
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nara Medical College
pp.1067-1073
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202535
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
52歳,主婦.臨床像,病理組織像ともに典型的なOral Florid Papillomatosisの1例を報告した.歯周囲炎による歯牙の弛緩動揺,脱落を認めた.ブレオマイシン総量150mgを筋注し,大方の粘膜疹は消褪したが,口蓋に一部を残し,電灼,液体窒素凍結療法にもかかわらず再発した.電顕的観察所見は諸家の報告とおおむね一致しているが,粘膜上皮上層のKeratinocyteにIntracytoplasmic desmosomeを認めた.Intracytoplas—mic desmosomeが多数出現する場合は,有棘細胞癌,Bowen病など表皮の腫瘍性増殖に限られていることから,本症は腫瘍としては良性と考えらねるが.単なるhyperplasiaではなく異常角化を示す細胞を混じていると考えられる.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.