原著
Disseminated Epidermolytic Acanthoma
清水 宏
1
,
木村 俊次
1
Hiroshi SHIMIZU
1
,
Shunji KIMURA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.1061-1065
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202534
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45歳男子躯幹に生じたdisseminated epidermolytic acanthoma (DEA)を報告した.
半米粒大〜米粒大の扁平隆起性疣贅様皮疹が散在性,一部集合して100個以上多発しており,臨床的には青年性扁平疣贅を思わせた.
組織学的にはいわゆる顆粒変性を認めた.
本例は同様部位にpigmentatio petaloides actinicaの合併をみた.
DEA皮疹についてウィルス学的検索を行なうも,ヒト乳頭腫ウィルスは見出しえなかった.従来の報告例を集計し,DEAの臨床的特徴をまとめた.また,その特徴からDEAを扁平疣贅に近いP型と脂漏性角化症に近いS型との2型に分類することを提唱した.
DEAの疾患独立性について若干の考察を加えた.
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