原著
Fibrous Papule of the Nose
大山 勝郎
1
,
長野 博章
1
,
園田 礼子
1
,
阿部 重夫
1
Katsuro OHYAMA
1
,
Hiroaki NAGANO
1
,
Reiko SONODA
1
,
Shigeo ABE
1
1熊本大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kumamoto University Medical School
pp.315-319
発行日 1981年4月1日
Published Date 1981/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202402
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
18歳女子の鼻部に生じた丘疹を切除,組織学的に血管・結合織の増生,真皮の担色細胞と組織球様細胞の出現,病巣中央部の表皮内に隣接する有棘細胞の4〜5倍にも達する大型淡明な細胞が数個集簇し,あるいは個々に存在する所見を認めた.この大型細胞の胞体はエオジンに淡染する細顆粒状物質で充満,一部核周囲が空胞化する細胞もある.基底層には多数の空胞細胞を認める.
以上の所見よりfibrous papule of the nose (Graham)と診断した.本症の本態はまだ不明であるが,母斑細胞母斑との関連が推測される.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.