Japanese
English
原著
特異な組織像を呈した乳輪部のFibrous Papule
Fibrous Papule of Areola with Peculiar Histological Findings
玉田 康彦
,
池谷 敏彦
1
Yasuhiko TAMADA
,
Toshihiko IKEYA
1
1愛知医科大学皮膚科教室
1Department ot Dermatology, Aichi Medical School
pp.1089-1091
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203158
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41歳女性の乳輪部に生じた丘疹を切除,組織学的に炎皮に大型空胞様細胞の出現,真皮では小血管の拡張と網状層に脂腺にて接して膠原線維が太く均質化した部分があり,紡錘形や星芒状の線維芽細胞様の細胞,小血管の増生,小円形細胞の浸潤が認められた.Reedらは皮膚のfibrous noduleを組織学的に検討し,その主たる病変部位が真皮乳頭層と真皮網状層にみられるものを分類している.自験例の組織学的所見から,真皮網状層に,膠原線維の病変を有するirritation fibromaに近い疾患ではないかと推察された.又,その発症要因として乳輪部がブラジャー等の外的刺激や授乳等による炎症性の変化を起こしやすい部位であることから,それらによる2次的な反応性の変化ではないかと考える.
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