Japanese
English
原著
Fibrous Papule of the Nose—光顕的および電顕的観察
Fibrous Papule of the Nose: Light and Electron Microscopic Observations
山崎 雄一郎
1
,
田村 晋也
1
,
木村 俊次
1
Yuichiro YAMASAKI
1
,
Nobuya TAMURA
1
,
Shunji KIMURA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.1145-1150
発行日 1980年12月1日
Published Date 1980/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202343
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1) Fibrous papule of the noseの記載に一致する61歳男,45歳女の2例を報告した.
2)いずれも鼻部に生じた自覚症状のない小腫瘤で,組織学的には表皮内の大型明調細胞と真皮における血管および膠原線維の増生とが特徴的に認められた.
3)表皮内の大型明調細胞は周囲の細胞との間に細胞間橋を有し,PASおよびコロイド鉄染色陰性で,浮腫性膨化をきたしたケラチノサイトと考えられた.
4)61歳男例では,母斑巨細胞と思われる細胞が見出され,本症の母斑細胞母斑由来が示唆された.
5)また本例は電顕的にも観察し,光顕所見にほぼ符合する所見をえた.
6)本症の疾患概念について文献的に考察した.
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