Japanese
English
原著
異常弾力線維の増生を伴う結合織母斑—電顕的観察
Connective Tissue Nevus with Proliferation of Altered Elastic Fibers:An Ultrastructural Study
伊藤 雅章
1
,
諸橋 正昭
1
,
古田島 昭五
2
Masaaki ITO
1
,
Masaaki MOROHASHI
1
,
Shogo KODAJIMA
2
1新潟大学医学部皮膚科教室
2長岡中央総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
2Dermatology, Nagaoka Central Hospital
pp.353-360
発行日 1980年5月1日
Published Date 1980/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202217
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
組織学的に膠原線維,弾力線維両者の増生がみらねた21歳,女子の右大腿部に発生した結合織母斑の1例について報告した,電顕的検索で正常の構造とは全く異なる特異な形態を示す興味ある弾力線維が観察された.こねらの弾力線維の基本構造は低電子密度の均質な基質とやや電子密度の高い線状,点状のdense granular septaを有する主幹部と,この主幹部から枝分れし,また互に網目状に癒合している分枝部とからなっていた.増生した結合織にみられた細胞成分は正常にみられる線維芽細胞の形態とは全く異なっていた.これらの細胞は膠原線維や異常弾力線維と形態学的に密接な関連を示していた.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.