Japanese
English
原著
爪甲下黒色腫の8例—本邦報告例の統計的検討
Eight Cases of Subungual Melanoma
小幡 正明
1
,
加藤 泰三
1
,
清寺 真
1
Masaaki OBATA
1
,
Taizo KATO
1
,
Makoto SEIJI
1
1東北大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
pp.515-521
発行日 1979年6月1日
Published Date 1979/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202074
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爪甲下黒色腫の自験例,8例を報告し,これに本邦報告例39例を加え,統計的検討をおこなった.悪性黒色腫全体に占める頻度は2.9%であるが,1969年以降では,その5.1%を占め,増加の傾向にある.受診時平均年齢は54.0歳.第1指・趾発生例が37例,80%であった.爪に色素沈着が先行した例が21例あり,これらでは平均13.0年,例外的に長い2例を除くと平均8.3年で黒色腫の発症をみている.抜爪を含め,28例,60%に外傷の既往があった.以上の統計的観察に,自験例の臨床的,組織学的所見を加え,PSM melanomaの1つとして報告した.
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