Japanese
English
症例報告
臍部悪性黒色腫の1例
A case of malignant melanoma of the umbilicus
菅原 良徳
1
,
加藤 泰三
1
,
熊坂 中
1
,
末武 茂樹
1
Yoshinori SUGAWARA
1
,
Taizo KATO
1
,
Naka KUMASAKA
1
,
Takaki SUETAKE
1
1東北大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tohoku University, School of Medicine
キーワード:
臍部悪性黒色腫
Keyword:
臍部悪性黒色腫
pp.757-759
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902299
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悪性黒色腫が臍部に生じることは極めて稀である.私たちは,86歳女性の1例を経験した.臍部に20×8mm,不整型,比較的均一な黒色調を呈する扁平隆起性の結節を認めた.その周囲に色素斑は全く見られないが,組織学的には辺縁部に表皮内増殖像が認められた.しかし,この部においても正常の膠原線維をはさんで真皮内に腫瘍塊が見られ,このような構築のため結節型黒色腫の臨床像をとったものと思われる.辺縁部の表皮内増殖部の一部に腫瘍細胞の滴落現象が見られ,真皮の腫瘍塊の一部はこれから連続した浸潤によるものと推測される.表皮内増殖部の組織像は末端黒子型黒色腫,粘膜部黒色腫のそれに類似するものであった.
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