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講座
紅皮症について
ERYTHRODERMA
川田 陽弘
1
Akihiro KAWADA
1
1自治医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Jichi Medical School
pp.233-237
発行日 1978年3月1日
Published Date 1978/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201869
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紅皮症は各種の皮膚疾患のうちでも,全身との関係の深い疾患の1つである.本症は昭和47年西日本連合地方会のシンポジウム1)にとり上げられ,また最近でもいろいろの綜説ないし論著2〜5)が刊行されている.筆者も依頼に応じて何度か本症に触れているので,今回は出来るだけ旧論文6)との重複を避けつつ,本症の最近の動向につき述べることにする.
紅皮症はBrocq以来原発性紅皮症と続発性紅皮症とに大別整理されてきたが,本症についての知見が深まるにつれ,最近では本症を1つのreaction cutanee即ち各種の原因で生じる1つの皮膚症候と看る傾向にある.それにしても最近の教科書とか論著からも分るように紅皮症の分類にはなお統一されたものがないようである.筆者は本症を原因,更に診断,治療の面をも考慮して表のように整理している.この分類法については既に"皮膚科の臨床"誌(1964)で比較的詳しく触れたことがあるので,ここではその後の知見の進歩にふれ乍ら,補足を加えることにしたい.なお乳幼児の紅皮症状態については今回はふれないことにする.
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