印象記
第41回日本皮膚科学会東日本連合地方会に参加して
西川 武二
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
pp.238-239
発行日 1978年3月1日
Published Date 1978/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201870
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第41回日本皮膚科学会東部連合地方会は昭和52年9月24日(土),25日(日)の両日,日本大学森岡貞雄教授を会長として,東京都千代田区平河町の日本都市センターにおいて盛大に開催された.学会はプレジデンシャル・アドレス,招待講演,シンポジウム2題,一般演題(スライド供覧・研究・症例・シンポジウム関連演題を含む)135題と盛り沢山な企画で第1日目は3会場,2日目は2会場に分れて演題が発表され活発な討論がなされた.さらに学会前日には,同会場にて東部・東京支部企画皮膚科講習会(皮膚病の遺伝:西田尚史博士)ならびに日本皮膚科学会教育臨床病理講習会(腫瘍:池田重雄博士)が行われ,学会第2日目のシンポジウムの一部(光化学療法剤)は日本皮膚科学会東部支部生涯教育講演会を兼ねて水野信行,戸田浄両博士の講演が行われ,従来の研究発表の場としての学会が,会員相互の親睦の場であると同時に生涯教育の場であることの認識が更に深められた.
さて,今回の連合地方会は皮膚腫瘍を永らく研究のメインテーマとされている森岡教授がプレジデンシャル・アドレスとして毛包性腫瘍研究の動向と題し,また我国には既にその著書で知られるPincus H.教授が「Epithelial mesodermal intcra—ctions in normal hair growth, alo—pecia and neoplasia」と題する講演を行なつた.両教授の講演は皮膚科学の旧くて新しい領域である皮膚腫瘍のオーソドックスな形態学的な成果を着実に示すものとして高く評価されよう.
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