Japanese
English
原著
グロムス腫瘍の2例
TWO CASES OF GLOMUS TUMOR
森下 玲子
1
,
阿世知 節夫
1
Reiko MORISHITA
1
,
Setsuo ASECHI
1
1鹿児島市立病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kagoshima City Hospital
pp.997-1005
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201675
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54歳,男子,左肘頭部,24歳,男子,右第Ⅲ指爪床部の単発型グロムス腫瘍2例を報告した.また集録しえた本邦報告例180例について,その統計的考察を加えた.すなわち,単発型160例,多発型20例で,単発型の発生部位は,上肢にもつとも多く103例,なかでも指が77例で単発型の大半を占めている.皮膚以外にも胃・十二指腸,骨,鼻腔に報告がみられた.グロムス腫瘍は紫青色あるいは赤色,弾性軟で,激しい疼痛が特徴的な小腫瘤で,経過は緩慢な良性腫瘍である.統計によると,発症してから受診までの期間は長く,5年以上経過したものが単発型で45.5%,多発型64.7%であつた.
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