Japanese
English
原著
小児のジューリング疱疹状皮膚炎の1例
A CASE OF DERMATITIS HERPETIFORMIS DUHRING OF CHILD
井階 幸一
1
,
今村 貞夫
1
Kouichi IKAI
1
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyoto University School of Medicine
pp.959-963
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201668
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生後5カ月より発症した5歳女児のジューリング疱疹状皮膚炎の症例を報告した.皮疹は,主として体幹に,環状に配列する小水疱であり,拡大傾向を示す.激しい瘙痒があるが,消化器症状その他全身症状は認められない.組織学的には,表皮下水疱で,螢光抗体直接法では,真皮表皮接合部にFibrinogenの沈着がみられたが,免疫グロブリン,補体の沈着は認められなかつた.治療としてDDSを投与し,瘙痒は改善した.小児の水疱性疾患,とくに水疱性類天疱瘡,ジューリング疱疹状皮膚炎,および"Benign chronic bullous dermatosis of childhood"について,その異同,鑑別につき,若干考察した.
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