Japanese
English
原著
皮膚原発細網肉腫の1剖検例
A NECROPSIED CASE OF PRIMARY CUTANEOUS RETICULOSARCOMA
吉江 治彦
1
Haruhiko YOSHIE
1
1信州大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
pp.543-549
発行日 1976年7月1日
Published Date 1976/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201610
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皮膚原発細網肉腫の18歳女子例を報告した.約1年前より,左肩に皮膚腫瘍が発生.初診時,初発腫瘍周囲に数個の小腫瘍が散在,左腋窩リンパ節が腫大していた.治療によりこれら腫瘍は消褪したが,その後全身に皮膚腫瘍が多発,同時に歯齦,扁桃,眼瞼結膜にも腫瘍形成がみられ,白血化を伴うようになつた.全身に腫瘍多発後2回にわたり著明な腫瘍の消褪期があり,全経過2年5カ月で死亡.剖検時には腫瘍がわずかに残存するのみであつた.皮膚原発細網肉腫,細網肉腫の白血化と腫瘍の消長について考察を加えた.
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