Japanese
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特集 リソソーム:最近の研究
メラノソームとリソソーム
Melanosomal-Lysosomal Relationship
藤田 英明
1
,
安永 公弥子
1
,
姫野 勝
1
Hideaki Fujita
1
,
Kumiko Yasunaga
1
,
Masaru Himeno
1
1九州大学薬学部生理化学教室
pp.105-110
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901679
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メラノソームは高度に濃縮されたメラニンを含む細胞内顆粒で,皮膚・毛髪・網膜などに由来する細胞に多く見られ,これらの細胞が属する組織の色素沈着に直接関与している。メラニン化が高度に進行した細胞においては,メラノソームは黒色の細胞内顆粒として光学顕微鏡下でも容易に観察され,細胞体の核周辺と細胞突起の先端部分に局在している。皮膚においては外界からの刺激(紫外線・周辺細胞からのシグナルなど)によりメラノサイトにおけるメラノソームの成熟化が進行し,細胞突起の先端部分に濃縮されたメラノソームは,やがてサイトファゴサイトーシスにより周辺のケラチノサイトへと渡されていくと考えられている。このようにメラノソームは特殊な細胞においてのみ見られる細胞内小器官であるが,すべての細胞に普遍的に存在していると考えられているリソソームとの相関性については以前から注目されてきた。
本稿では主に蛋白質輸送の観点から,このリソソームとメラノソームの形成機構について考察する。
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