Japanese
English
原著
Mefenamic acid(Pontal)による薬疹の1例
A CASE OF DRUG ERUPTION CAUSED BY MEFENAMIC ACID
滝野 長平
1
,
大熊 守也
1
,
広瀬 至
1
Chohei TAKINO
1
,
Moriya OHKUMA
1
,
Itaru HIROSE
1
1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University
pp.467-472
発行日 1974年6月1日
Published Date 1974/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201315
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要約 44歳家婦で整形外科領域の疾患の治療中に発症したに皮疹は多形滲出性紅斑型を呈し,顔面・四肢・躯幹に散在性,一部集族・融合性に認められた.瘙痒を伴うが特に発症初期に顕著であつた.
内服試験によりmefenamic acidによることを確かめ,更にこれにアレルギー機序の関与と,またその反応に与える特異基はxylidineの部である可能性が大きいことを推定した.貼布試験・skin-window法では明らかな陽性反応を得ることはできなかつた.
そのほか本例にみられた肝機能異常を考えさせる血液化学的検査の成績および未梢血好酸球増多について,約4カ月間追跡調査しこれらと本剤との関連について考察を加えた.なお本剤による薬疹の発生頻度は0.9%とされ比較的稀なものである.
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