Japanese
English
原著
塩酸ピリチオキシンによる扁平苔癬様薬疹—11例の報告
LICHENOID DRUG ERUPTION DUE TO PYRITHIOXIN:REPORT OF ELEVEN CASES
鍛冶 友昭
1
,
長井 忠
2
,
五嶋 亜男
1
,
白崎 幸雄
3
,
松本 鐐一
4
,
国吉 光雄
4
,
石倉 多美子
5
,
松原 為明
5
Tomoaki KAJI
1
,
Tadashi NAGAL
2
,
Tsuguo GOSHIMA
1
,
Yukio SHIROSAKI
3
,
Ryoichi MATSUMOTO
4
,
Mituo KUNIYOSHI
4
,
Tamiko ISHIKURA
5
,
Tameaki MATSUBARA
5
1富山県立中央病院皮膚科
2前富山県立中央病院皮膚科
3農協高岡病院皮膚科
4富山市民病院皮膚科
5金沢大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Toyama Chuo Hospital
pp.961-969
発行日 1973年11月1日
Published Date 1973/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201234
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塩酸ピリチオキシン内服が原因と考えられる扁平苔癬様薬疹11例を報告した.うら10例の皮疹は臨床的ならびに組織学的に扁平苔癬に一致するものであつた.残りの1例の皮疹は本症の前段階のものと推測された.11例中9例でテストを施行,4例では内服試験で,他の4例では貼付試験で塩酸ピリチオキシンが陽性であつたが,残りの1例では貼付試験陰性.11例すべて,塩酸ピリチオキシン内服中止によつて皮疹は比較的速かに軽快し,2週ないし3か月の間に略治または治癒した.なお参考として,シンナリジン内服中に扁平苔癬様皮疹を生じた若干例を付記した.
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