Japanese
English
原著
悪性黒色腫の治療
THE TREATMENT OF MALIGNANT MELANOMA
石原 和之
1
,
柳田 英夫
1
,
馬場 徹
1
,
恒元 博
2
Kazuyuki ISHIHIARA
1
,
Hideo YANAGIDA
1
,
Toru BARA
1
,
Hiroshi TSUNEMOTO
2
1国立がんセンター皮膚科
2放射線医学総合研究所放射線科
1Department of Dermatology, National Cancer Center
2Natl. Inst. of Radiol.Sci.
pp.297-304
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201128
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最近8年弱に経験した悪性黒色腫41例(皮膚38例,口唇および口蓋3例)の中,比較的経過を観察し得た38例について,初期治療よりの経過について記載した.多くの症例は,がんセンター来院時すでに転移せるもので,これらの症例をさかのぼり,初発病巣に対する治療,リンパ節転移に対する治療および遠隔転移に関する治療とに分けてそれぞれの場合における治療法について検討を試みた.これらによると初発病巣の治療に関してはまだ不十分なものがあり,多くの改善が必要と思われた.
また,悪性黒色腫は,一般に放射線に対して感受性が低いとされているが,ニュートロン(速中性子)については相当高い感受性を示すことが観察された.また,抗腫瘍剤もビンクリスチン,ハイドロオキシウレアなどに効果が認めらわた.
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