〈原著論文抄録〉
皮膚刺激反応に影響する諸因子,他
石原 勝
1,2
,
吉井 田美子
2
1東邦大学医学部皮膚科教室
2東京逓信病院皮膚科
pp.1109
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200886
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皮膚刺激反応は臨床上,職業性皮膚疾患,主婦湿疹,外用による接触皮膚炎,パッチテストなどで問題になり,弱刺激物質の場合は連用による蓄積効果について検討する必要がある。刺激反応は物質や皮膚の諸性状,接触条件などの諸要因により左右される可能性があり,本論文ではこれまでの代表的な報告例を総括した。さらに著者が2年間にわたり施行した非イオン活性剤,プロピレングリコール,柑橘系香料,エタノールのクロースト・パッチテストの成績を整理し,年齢,性,湿疹・非湿疹,室温,湿度,貼付部位などの背景の解析を行なつた結果,活性剤やプロピリングリコールは,低湿時に,香料は高温・高湿時に,またプロピレングリコールは湿疹患者に刺激反応を生じやすいことなどを認めた。
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