〈原著論文抄録〉
色素性蕁麻疹—特にその電顕的観察,他
桑原 宏始
1
,
緒方 明詔
1
,
中村 作恵子
1
1熊本大学医学部皮膚科教室
pp.1201
発行日 1970年12月1日
Published Date 1970/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200745
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Jadasshon-Rona型1例,Unna型2例計3例の色素性蕁麻疹を経験,皮疹の電顕的観察を行ない,肥胖細胞とくに細胞内顆粒の微細構造,顆粒の形成過程,成人型と幼児型の異同について2〜3考察した。特に顆粒の形成についてはGolgi装置より形成される過程とlysosomeの形成と同一形成過程を想定した。成人型と幼児型の異同については前者に結晶状構造をもつ顆粒を見いだしえず,後者では正常人肥胖細胞と同様結晶状構造の顆粒にしばしば遭遇できたことである。しかしこの点については今後さらに検索の必要あることを述べた。
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