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文献紹介 経口免疫寛容はマクロファージから樹状細胞へギャップ結合を介して食餌抗原を受け渡すことによって成立する
足立 剛也
1
1慶應義塾大学
pp.1053
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200057
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全体表面を覆うバリア臓器である腸管や皮膚は,さまざまな外来物に対しての活発な免疫応答が行われる免疫臓器でもある.ここでは外来異物を除去するための反応だけでなく,特定の抗原については過剰な免疫反応を抑制する「免疫寛容」が重要となる.食餌抗原に対する「経口免疫寛容」はその最たる例であるが,詳細な機構の解明は道半ばである.
著者らは,腸管上皮間から手を伸ばして抗原をサンプリングするCX3CR1陽性マクロファージ(CX3CR1+ macrophage:CX3CR1+ MΦ)と,制御性T細胞(regulatory T cell:Treg)を誘導し免疫制御に寄与する腸管CD103陽性樹状細胞(CD103+ dendritic cell:CD103+ DC)に着目し,解析を行った.
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