Japanese
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症例報告
エリスロマイシンが奏効した急性痘瘡状苔癬状粃糠疹の1例
A case of pityriasis lichenoides et varioliformis acuta successfully treated with erythromycin
栗原 和生
1
,
津嶋 友央
1
Kazuo KURIHARA
1
,
Tomohisa TSUSHIMA
1
1富士市立中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Fuji City General Hospital, Fuji, Japan
キーワード:
急性痘瘡状苔癬状粃糠疹
,
エリスロマイシン
,
小児
Keyword:
急性痘瘡状苔癬状粃糠疹
,
エリスロマイシン
,
小児
pp.689-692
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104098
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要約 3歳,男児.大腿に頂点に壊死を付着する丘疹が出現し,その後全身に拡大した.近医でセフェム系抗生物質内服,ステロイド外用にて治療されたが改善しなかったため,当科を紹介された.初診時,2~7mm大の紅色丘疹が体幹・四肢に多発していた.個疹は壊死性結痂を頂点に伴い,鱗屑が縁どるように認められた.生検病理組織像では,表皮細胞壊死,真皮浅層リンパ球浸潤が顕著にみられた.以上より,急性痘瘡状苔癬状粃糠疹と診断した.エリスロマイシンの2か月間継続投与で皮疹はほぼ消退した.マクロライド系抗菌薬は,抗菌作用だけでなく,抗炎症作用,免疫調整作用があるため有効であったと思われる.エリスロマイシンは急性痘瘡状苔癬状粃糠疹の有効な治療の選択肢の1つであると考えた.
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