Japanese
English
症例報告
Hyperkeratosis of nipple and areolaの1例
A case of hyperkeratosis of nipple and areola
西村(平井) 千尋
1
,
白樫 祐介
1
,
五味 博子
1
,
小林 孝志
1
,
早川 和人
1
Chihiro NISHIMURA(HIRAI)
1
,
Yusuke SHIRAKASHI
1
,
Hiroko GOMI
1
,
Takashi KOBAYASHI
1
,
Kazuhito HAYAKAWA
1
1帝京大学ちば総合医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Teikyo University Chiba Medical Center, Ichihara, Japan
キーワード:
hyperkeratosis of nipple and areola
,
角質増殖
,
乳頭
,
乳輪
,
乳頭腫症
Keyword:
hyperkeratosis of nipple and areola
,
角質増殖
,
乳頭
,
乳輪
,
乳頭腫症
pp.137-140
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103890
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要約 16歳,女性.幼少時よりアトピー性皮膚炎がある.4年前より右乳輪に湿疹が生じ軽快と増悪を繰り返していた.左乳輪には皮疹を生じたことはない.3年前より両乳輪上の黒色局面を自覚した.初診時,両乳輪に右側優位に掻痒を伴わない疣状の黒色局面を認め,表面は粗糙に触れた.血液検査上,好酸球分画は20%で高値であった.生検病理組織像では角栓を伴う角質肥厚や表皮突起の延長,基底層のメラニン沈着を認めた.以上よりhyperkeratosis of nipple and areola(HNA)と診断した.カルシポトリオール軟膏,ステロイド含有軟膏にて治療したが,明らかな改善はみられていない.自験例は思春期女性に多い特発性のHNAであると考えた.HNAの発症機序は不明な点が多いが,自験例では右側優位であり,慢性に経過する湿疹に基づく二次的な変化も加わったと推測した.
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