連載 Clinical Exercise・74
Q考えられる疾患は何か?
廣井 彰久
1
1廣井皮膚泌尿器科
pp.841-842
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103800
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症例
患 者:70歳,男性
初 診:1998年10月
主 訴:顔面,手掌,項部の紅斑性落屑性皮疹
家族歴:特記すべきことはない.
既往歴:10年前に大腸癌の手術.心筋梗塞.狭心症.飲酒歴なし.
現病歴:10年以上1人暮らし.1か月前に家の中で転倒してから,水分だけで十分な食事ができていなかった.2週間前からは起立歩行不能状態となり下痢も伴い,近医内科に入院後,皮疹を指摘され本科を受診した.
現 症:前額部,眼周囲,頰骨部,鼻部,下顎部にびまん性の掻痒を伴った紅斑がみられ,著しい落屑と痂皮が付着していた(図1).耳介,項部にも同様の皮疹がみられた.さらに,手掌全体,手指には落屑を伴った紅斑がみられた(図2).
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