Japanese
English
症例報告
苔癬様型の皮膚症状を呈したサルコイドーシスの1例
A case of lichenoid type sarcoidosis
佐伯 葉子
1
,
岡島 加代子
1
,
佐藤 佐由里
1
,
大西 智子
2
,
佐伯 秀久
3
,
伊東 慶悟
3
,
大槻 マミ太郎
4
Yoko SAEKI
1
,
Kayoko OKAJIMA
1
,
Sayuri SATO
1
,
Tomoko OHNISHI
2
,
Hidehisa SAEKI
3
,
Keigo ITO
3
,
Mamitaro OHTSUKI
4
1山王病院皮膚科
2山王病院眼科
3東京慈恵会医科大学皮膚科
4自治医科大学皮膚科
1Division of Dermatology, Sanno Hospital, Tokyo, Japan
2Division of Ophthalmology, Sanno Hospital, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
4Department of Dermatology, Jichi Medical University, Shimotsuke, Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
苔癬様型
,
ブドウ膜炎
Keyword:
サルコイドーシス
,
苔癬様型
,
ブドウ膜炎
pp.869-872
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103787
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要約 67歳,男性.2010年8月頃より両眼の虹彩炎を繰り返し,ステロイド点眼治療で軽快と再発を繰り返していた.2011年4月頃より皮疹が出現し,同年8月当科を紹介された.初診時,掻痒を伴わない半米粒大までの紅色丘疹が体幹,四肢に多発し,一部で局面を形成していた.皮膚病理組織では表皮直下から真皮上層にかけて非乾酪性類上皮肉芽腫を認めた.肺門リンパ節腫脹はなかったが,血清ACEは21.5U/l,リゾチームは15.3mg/μlであった.眼所見で両側に前部ブドウ膜炎,隅角結節を認めた.苔癬様型の皮膚症状を呈したサルコイドーシスと診断し,眼にはステロイドの点眼を継続し,皮膚にはvery strongクラスのステロイド外用を開始し,皮疹は改善した.1983年以降に本邦で報告された苔癬様型の皮膚サルコイドの原著報告23例を解析したところ,血清ACE値よりリゾチーム値で陽性率が高い(18%:50%)ことが判明した.
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