特集 毛髪再生のメディカルサイエンス:毛は生やせるか?
男性型脱毛症の最前線
乾 重樹
1
1大阪大学 大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座
キーワード:
Androgens
,
Prostaglandin D2
,
自家移植
,
毛
,
光線療法
,
脱毛症
,
Minoxidil
,
Finasteride
,
ランダム化比較試験
,
植毛
,
ダイオード
,
毛周期
Keyword:
Alopecia
,
Androgens
,
Hair
,
Minoxidil
,
Phototherapy
,
Transplantation, Autologous
,
Prostaglandin D2
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Finasteride
pp.1050-1054
発行日 2013年9月22日
Published Date 2013/9/22
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男性型脱毛症(AGA)は,前頭部,頭頂部といった部位にパターン化した脱毛を生じ,約3割の男性で生じる.毛周期の成長期が短縮し,毛包のサイズが小さくなるが,その形成には男性ホルモン(アンドロゲン)が中心的な役割を果たす.近年,遺伝学的に相関する一塩基多型が報告され,また病態については毛包のアンドロゲン感受性の調節因子,AGAの病態に関わるメディエーター,さらに新しいメディエーターとしてプロスタグランジンD2 (PGD2)が注目されている.治療としてはフィナステリド内服,ミノシキジル外用,植毛術など種々の治療が可能であるが将来的には毛包幹細胞や毛乳頭細胞を用いた再生医療が期待される.
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