Japanese
English
症例報告
下腿に生じた軟骨化,骨化を伴った皮膚混合腫瘍の1例
A case of mixed tumor of the skin on the leg with chondrification and ossification
守田 亜希子
1
,
河野 克之
1
,
毛利 忍
1
,
武川 るみ
2
Akiko MORITA
1
,
Katsuyuki KAWANO
1
,
Shinobu MOHRI
1
,
Rumi MUKAWA
2
1横浜市立市民病院皮膚科
2横浜ココ皮膚科
1Division of Dermatology, Yokohama City Hospital, Yokohama, Japan
2Yokohama Koko Dermatology Clinic, Yokohama, Japan
キーワード:
皮膚混合腫瘍
,
軟骨化
,
骨化
Keyword:
皮膚混合腫瘍
,
軟骨化
,
骨化
pp.421-425
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103669
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要約 39歳,男性.約4年前より左下腿に自覚症状を伴わない腫瘤が出現し,徐々に増大するも放置していた.2007年6月,当科初診時,左下腿外側に24×23×7mm大,表面常色~軽度褐色,いびつな円柱状で,触診上,皮内から皮下にかけて骨様硬の腫瘤を認めた.下床との可動性は良好であった.病理組織像では,真皮下層から皮下脂肪織にかけて,島状~管腔状構造をもつ腫瘍細胞が粘液腫様~軟骨様の間質を伴って存在し,軟骨~骨成分を伴っていた.間質内に孤立性に存在する腫瘍細胞も認めた.以上より軟骨~骨化像を伴った皮膚混合腫瘍と診断した.軟骨と骨成分を伴っているため,軟骨性骨化像と考えた.本症は顔面,頭頸部発生が多く,下腿発生は比較的稀である.病理組織学的には典型だが,軟骨と骨化がみられた点は特異であった.皮膚混合腫瘍における軟骨化,骨化の機序はさらに検討を要する.
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