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特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013
2.皮膚疾患の病態
接触感作にLangerhans細胞は不要?
Role of Langerhans cells in the sensitization phase of contact dermatitis
椛島 健治
1
Kenji KABASHIMA
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Kyoto University Graduate School of Medicine, Kyoto, Japan
キーワード:
接触皮膚炎
,
樹状細胞
,
Langerhans細胞
,
制御性T細胞
Keyword:
接触皮膚炎
,
樹状細胞
,
Langerhans細胞
,
制御性T細胞
pp.31-34
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103610
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要約 接触皮膚炎をはじめとする抗原特異的皮膚免疫反応は,皮膚に曝露された抗原を所属リンパ節に移動することにより感作が開始される.その役割を果たす皮膚抗原提示細胞はLangerhans細胞であると従来考えられてきた.近年,遺伝子改変マウス作製技術の進歩により,Langerhans細胞のみを欠失するマウスを作製することが可能となった.このマウスに接触皮膚炎モデルを適用すると,接触皮膚炎反応が影響を受けない,あるいはむしろ増悪したという報告がなされた.この結果はLangerhans細胞が接触感作において必須の細胞ではないことを示す.その後の研究により,Langerhans細胞にはむしろ免疫抑制に関与することが,紫外線照射による接触皮膚炎の免疫抑制モデルを用いた解析により明らかになった.
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