特集 乾癬を見直す~臨床薬理学の観点から~
成因研究 ②乾癬におけるresident memory T細胞と制御性T細胞~獲得免疫と自己免疫~
多田 弥生
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座 主任教授
キーワード:
乾癬
,
制御性T細胞
,
resident memoryT細胞
,
樹状細胞
,
獲得免疫
Keyword:
乾癬
,
制御性T細胞
,
resident memoryT細胞
,
樹状細胞
,
獲得免疫
pp.19-22
発行日 2021年10月20日
Published Date 2021/10/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.10_0019-0022
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
乾癬の皮膚では,樹状細胞が活性化され,IL-23やTNF-αを産生し,これが樹状細胞のさらなる活性化を促進し,Th17細胞を分化誘導,維持すると考えられている1)(図1)。Th17細胞の産生したIL-17が表皮細胞の増殖,分化異常をきたし,乾癬の皮疹が形成されると考えられている。一方,何が樹状細胞を活性化するのか,Th17細胞はどこからくるのか,なぜ全身に乾癬の皮疹が拡大せず,決まった部位に再燃を繰り返すのかなど,まだわからないことも多い。本稿においては,特にresident memory T細胞(TRM)と制御性T細胞(Treg)に注目して,この問題について考えてみたい。「KEY WORDS」乾癬,制御性T細胞,resident memoryT細胞,樹状細胞,獲得免疫
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.