Japanese
English
症例報告
アンピシリン,アモキシシリン・クラブラン酸カリウムによるacute generalized exanthematous pustulosisの1例
A case of acute generalized exanthematous pustulosis due to ampicillin, amoxicillin and clavulanate potassium
平野 宏文
1
,
川上 洋
1
,
峯村 徳哉
1
,
長谷 哲男
1
Hirofumi HIRANO
1
,
Hiroshi KAWAKAMI
1
,
Tokuya MINEMURA
1
,
Tetsuo NAGATANI
1
1東京医科大学八王子医療センター皮膚科
1Department of Dermatorogy, Tokyo Medical University Hachioji Medical Center, Hachioji, Japan
キーワード:
acute generalized exanthematous pustulosis
,
アンピシリン
,
アモキシシリン・クラブラン酸カリウム
,
薬剤添加リンパ球刺激試験
Keyword:
acute generalized exanthematous pustulosis
,
アンピシリン
,
アモキシシリン・クラブラン酸カリウム
,
薬剤添加リンパ球刺激試験
pp.113-118
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103533
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要約 66歳,女性.既往歴に薬疹(30年前アンピシリン点滴静注にて全身に発疹)あり.咽頭炎を発症し,某耳鼻科にてアンピシリン1g点滴静注とアモキシシリン・クラブラン酸カリウム250mg/日の内服を併用した.数時間後より体幹,四肢に浮腫性紅斑が出現した.初診時臀部に非毛包性膿疱が認められた.粘膜疹はなく,頸部および両腋窩リンパ節腫脹を数個触知した.病理組織で海綿状膿疱,臨床検査で好中球優位の白血球数(18,400/μl)増多を認めた.臨床および病理組織からacute generalized exanthematous pustulosisと診断した.プレドニゾロン50mg/日の内服で症状は数日で軽快した.薬剤添加リンパ球刺激試験でアモキシシリン・クラブラン酸カリウムが陽性であり,アンピシリンによる薬疹の既往歴があることから,アンピシリンとアモキシシリン・クラブラン酸カリウムが原因薬剤であると診断した.薬疹の既往のある患者に同系統の薬剤を使用することは危険であり,注意するべきである.
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