Japanese
English
症例報告
両側外眼角に生じたMoll腺囊腫の1例
A case of Moll's cysts at bilateral ocular angles
町田 裕光
1
,
福安 厚子
1
,
石川 武子
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Hiromitsu MACHIDA
1
,
Atsuko FUKUYASU
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Teikyo University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
apocrine cystadenoma
,
両側外眼角
,
Moll腺囊腫
Keyword:
apocrine cystadenoma
,
両側外眼角
,
Moll腺囊腫
pp.54-56
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103151
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要約 33歳,男性.5年前に両側外眼角の自覚症状のない皮疹に気付いた.皮疹はその後2年間で徐々に増大した.季節的な消長はなかった.両側外眼角に左右1つずつ径4mm大のドーム状に隆起する小結節が存在した.小結節は常色で軽度の透光性を有したが,囊腫状でなく弾性硬に触知した.病理組織像では真皮内に大小の囊腫が数個隣接していた.囊腫壁は2層構造で,細胞質が好酸性の小型の立方体から扁平な上皮細胞からなり,一部には断頭分泌を認めた.組織像はapocrine cystadenomaと同様であるが,発生部位からMoll腺囊腫と診断した.Moll腺囊腫として報告されている症例では,自験例を含め囊腫が多発傾向にあると推測されるが,例数が少ない.
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