Japanese
English
治療
皮膚疾患患者におけるステロイド骨粗鬆症予防的治療としてのアレンドロネート投与中の骨密度,尿中NTx値の検討
A study of bone density and urine NTx on oral alendronate prophylaxis for glucocorticoid induced bone loss in patients with skin diseases
楠瀬 智子
1
,
石黒 直子
1
,
速水 千佐子
1
,
竹中 祐子
1
,
川島 眞
1
Tomoko KUSUNOSE
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Chisako HAYAMI
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,Tokyo,Japan
キーワード:
皮膚疾患
,
ステロイド骨粗鬆症
,
ビスホスホネート製剤
,
骨密度
,
尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド
Keyword:
皮膚疾患
,
ステロイド骨粗鬆症
,
ビスホスホネート製剤
,
骨密度
,
尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド
pp.437-441
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102636
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要約 2002~2005年に当科を受診し,プレドニゾロン換算で5mg/日以上,3か月以上のステロイド内服を要した患者19例(男:女=2:17)で,ステロイド骨粗鬆症の予防的治療として,アレンドロネート1日5mgを投与し,腰椎骨密度と尿中NTx値の推移を検討した.平均年齢は49.6歳で,基礎疾患として,全身性エリテマトーデス,結節性多発動脈炎,尋常性天疱瘡などがあった.治療前と比較して,治療約6か月後,約12か月後の骨密度は,変化率がおのおの2.4%,7.1%で軽度上昇を認め,尿中NTx値は変化率がおのおの-64.3%,-51.5%で著明な減少を認めた.骨密度,尿中NTx値の動態において,アレンドロネート単独投与群とそのほかのカルシウム代謝にかかわる薬剤併用群との間,および50歳以上の群と50歳未満の群との間に有意差はなかった.長期観察例では,骨密度,尿中NTx値は12か月以降も一定の値で維持され,アレンドロネートによる骨吸収に対する持続的抑制効果を反映しているものと考えた.
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