Japanese
English
症例報告
頭部に生じた増殖性外毛根鞘性腫瘍の1例
A case of proliferating trichilemmal tumor of the head
西山 有希子
1
,
水嶋 淳一
1
,
永井 國雄
2
,
小宮根 真弓
3
,
金子 健彦
1
Yukiko NISHIYAMA
1
,
Junichi MIZUSHIMA
1
,
Kunio NAGAI
2
,
Mayumi KOMINE
3
,
Takehiko KANEKO
1
1同愛記念病院皮膚科
2なりひら橋クリニック
3自治医科大学皮膚科
1Division of Dermatology,The Fraternity Memorial Hospital,Tokyo,Japan
2Narihirabashi Clinic,Tokyo,Japan
3Department of Dermatology,Jichi Medical University,Shimotsuke,Japan
キーワード:
増殖性外毛根鞘性腫瘍
,
PCNA
,
Ki-67
,
サイトケラチン
Keyword:
増殖性外毛根鞘性腫瘍
,
PCNA
,
Ki-67
,
サイトケラチン
pp.141-144
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102513
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要約 72歳,女性.15年前から徐々に増大する前頭部の皮下結節を主訴に当科を受診した.初診時,35×35×20mmの皮表はやや紅色調で外方に突出した弾性硬の腫瘤を認めた.病理組織学的には,外毛根鞘性角化を呈し,線維性被膜に囲まれた多房性の囊腫様構造を認め,増殖性外毛根鞘性腫瘍と診断した.PCNAおよびKi-67染色では,両者とも腫瘍胞巣の最も外側で陽性細胞を認めた.抗サイトケラチン抗体染色でK8,K19はともに腫瘍壁に陰性であったが,K16,K17は外毛根鞘性角化を呈する部分に陽性であった.これらより腫瘍の増殖活性と角化傾向の特徴を示唆する所見と考えた.
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