Japanese
English
症例報告
診断に苦慮したアロマテラピーによる接触皮膚炎
Contact dermatitis caused by aromatherapy with difficulty in diagnosis
岡﨑 亜希
1
,
水川 良子
1
,
狩野 葉子
1
,
塩原 哲夫
1
Aki OKAZAKI
1
,
Yoshiko MIZUKAWA
1
,
Yoko KANO
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
キーワード:
アロマテラピー
,
エッセンシャルオイル
,
接触皮膚炎
Keyword:
アロマテラピー
,
エッセンシャルオイル
,
接触皮膚炎
pp.8-12
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102481
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要約 症例1:33歳,女性.上肢,体幹を中心に,特徴ある分布を呈する紅斑と色素沈着が多発した.ステロイド内服・外用,シクロスポリン内服にて増悪と寛解を繰り返すため当科受診した.使用していたエッセンシャルオイルの貼布試験は陽性であった.症例2:31歳,女性.下腿に毛囊一致性の丘疹が多発した.自ら調合したオイルでマッサージを行っていた.特異な臨床像を呈したため,診断に苦慮したが,両者とも香粧品の使用中止により皮疹は軽快した.近年,本邦においてアロマテラピーが流行しているが,エッセンシャルオイルのアレルギーや毒性などはほとんど知られていない.そのうえエッセンシャルオイルは個人によりさまざまな方法で使用されているため,その接触皮膚炎は思いもよらぬ分布や性状を呈することがある.奇妙な分布の皮疹をみた際には,接触源とその使用法について詳細な問診を行うことが重要である.
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