Japanese
English
症例報告
デスミン陽性のdesmoplastic malignant melanomaの1例
A case of desmoplastic malignant melanoma with desmin positivity
株本 武範
1
,
田中 英一郎
1
,
土屋 和夫
1
,
松山 麻子
1
,
五十嵐 加奈子
1
,
伊藤 雅章
1
Takenori KABUMOTO
1
,
Eiichiro TANAKA
1
,
Kazuo TSUCHIYA
1
,
Asako MATSUYAMA
1
,
Kanako IKARASHI
1
,
Masaaki ITO
1
1新潟大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Niigata University School of Medicine,Niigata,Japan
キーワード:
desmoplastic malignant melanoma
,
免疫染色
,
デスミン
Keyword:
desmoplastic malignant melanoma
,
免疫染色
,
デスミン
pp.493-496
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102347
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要約 65歳,男性.1年前より右踵に青色斑が出現し,半年前から同部位が赤色に隆起した.初診時,右踵に表面潰瘍化を伴う直径1.5cmの赤色腫瘤を認めた.生検の結果から間葉系悪性腫瘍が疑われ,拡大切除およびセンチネルリンパ節生検を行った.病理組織検査では,線維性間質を背景に異型な紡錘形細胞の束状増生と,異型な類円形細胞の結節状増殖を認めた.また,表皮内の一部に異型メラノサイトが増殖していた.免疫染色所見で紡錘形細胞はS100蛋白,ビメンチン,α平滑筋アクチン,デスミンが陽性,類円形細胞はS100蛋白,ビメンチン,HMB-45,メランAが陽性であった.以上の所見から,desmoplastic malignant melanomaと診断した.本症は間葉系腫瘍との鑑別に苦慮することも多い稀な悪性黒色腫の1亜型であり,デスミン陽性例は非常に稀である.
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