連載 Clinical Exercise・21
Q考えられる疾患は何か?
川瀬 正昭
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科
pp.353-354
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102335
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症例
患 者:37歳,男性.ブラジル人日系2世でサンパウロ出身.
初 診:1996年8月13日
家族歴:妻,子ども2人に同様の症状なし
現病歴:1981年来日.1993年頃から鼻周囲に紅斑が出現し,徐々に前額部,両頰部,口唇白唇部に拡大した.1996年2月より左肘部伸側に同様の皮疹が出現した.近医を受診し,副腎皮質ステロイド薬の外用による治療を受けていたが軽快しないため,当院を紹介され受診した.
現 症:鼻周囲,前額部,両頰部,口唇白唇部(図1),および左肘部伸側(図2)に境界明瞭な浸潤の触れる鈍い光沢を伴う紅斑を認めた.皮疹部では触覚,痛覚,温冷覚が低下していた.また,触診で尺骨神経に軽度肥厚があった.
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