Japanese
English
症例報告
中央部が瘢痕化した悪性黒色腫の1例
A case of malignant melanoma with scar tissue in the central area
妹尾 玲美
1
,
村田 壱大
1
,
吉澤 順子
1
,
片桐 美之
1
,
小関 伸
2
,
鈴木 民夫
1
Remi SENO
1
,
Ichidai MURATA
1
,
Junko YOSHIZAWA
1
,
Yoshiyuki KATAGIRI
1
,
Shin KOSEKI
2
,
Tamio SUZUKI
1
1山形大学医学部皮膚科
2小関皮膚科クリニック
1Department of Dermatology,Yamagata University School of Medicine,Yamagata,Japan
2Koseki Dermatology Clinic,Yamagata,Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
自然消退
,
予後
Keyword:
悪性黒色腫
,
自然消退
,
予後
pp.301-304
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102248
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要約 75歳,男性.2年前から放置していた右足底土ふまずの黒色斑上に血疱が出現した.その後,血疱部位に一致して黒色斑中央部の色素が消失・瘢痕化し,環状の黒色斑になった.足白癬で加療していた近医皮膚科にて,同黒色斑について悪性黒色腫と診断された.切除標本検索では,tumor thicknessは0.5mm,T1aN0M0でstage Iaであった.特徴的な環状形態は,臨床経過と病理組織学的所見より,腫瘍の中央部が自然消退現象によって消失したために生じたと推定された.自然消退を示す悪性黒色腫の予後はよいとする意見に関しては賛否両論があり,今後も定期的に経過観察が必要であると考えられる.
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