書評
―著:斎田俊明―ダーモスコピーの診かた・考えかた
土田 哲也
1
1埼玉医科大学・皮膚科
pp.755
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102103
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言うまでもないことだが,著者の斎田俊明先生は本邦におけるダーモスコピーのパイオニアであり第一人者である.ダーモスコピーがあまり注目を集めなかった時代からすでに世界に向けて多くの研究成果を発信するとともに,この革新的な皮膚科診断手法をわが国で普及させるために心を砕かれてきた.その普及への着実な努力の過程で,節目となる2つの出来事があった.1つは,斎田先生が中心に編集された『カラーアトラス ダーモスコピー』(金原出版)の出版であり,これにより,われわれは本邦において共通の言語と所見認識をもつことができるようになった.そしてもう1つは,その有用性が認められ,少額ながらも保険適用が認められたことである.
こういった背景のもとに,現在では多くの皮膚科医がダーモスコピーを日常診療に取り入れるようになり,診断精度の向上,ひいては皮膚科診療の専門性の向上に大いに貢献することが期待されている.
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