Japanese
English
症例報告
X線照射とHAARTの併用が有効であったAIDS関連Kaposi肉腫の1例
A case of AIDS-associated Kaposi's sarcoma successfully treated with X-ray therapy and HAART
福田 桂太郎
1
,
髙江 雄二郎
1
,
吉田 理恵
1
,
木村 佳史
1
,
海老原 全
1
,
根岸 昌功
2
,
高橋 愼一
3
Keitaro FUKUDA
1
,
Yujiro TAKAE
1
,
Rie YOSHIDA
1
,
Yoshifumi KIMURA
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
,
Masayoshi NEGISHI
2
,
Shinichi TAKAHASHI
3
1慶應義塾大学医学部皮膚科
2ねぎし内科診療所
3東京歯科大学市川総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Negishi Medical Clinic, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, Ichikawa General Hospital of Tokyo Dental College, Ichikawa, Japan
キーワード:
AIDS関連Kaposi肉腫
,
X線照射
,
多剤併用抗HIV療法(HAART)
Keyword:
AIDS関連Kaposi肉腫
,
X線照射
,
多剤併用抗HIV療法(HAART)
pp.752-755
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102095
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要約 55歳,男性.HIV陽性.初診の約4年前から両足底を中心に有痛性紫紅色斑が出現した.皮疹の拡大と疼痛の増強があり,受診した.初診時,両足底から内側縁および右第3趾に境界明瞭な浸潤を伴う紫褐色の局面を認めた.両下腿から足背は腫脹し,熱感を伴っていた.病理組織像では,膠原線維間に赤血球を容れた多数の不規則な裂隙の形成がみられた.他臓器病変なく,皮膚に限局したAIDS関連Kaposi肉腫と診断した.疼痛としびれのために歩行困難となったため,多剤併用抗HIV療法に加え,病変に対してX線を30Gy照射した.照射終了後2週間で自覚症状は改善し,歩行可能になった.1か月後には,局面は淡い紫褐色の色素沈着を認めるのみで,速やかな治療効果が得られた.
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