Japanese
English
症例報告
手掌に生じた表在型基底細胞癌の1例
A case of superficial basal cell carcinoma on the palm
井汲 菜摘
1
,
加藤 理子
1
,
稲冨 徹
1
,
小松 威彦
2
Natsumi IKUMI
1
,
Michiko KATO
1
,
Toru INADOMI
1
,
Takehiko KOMATSU
2
1日本大学医学部附属練馬光が丘病院皮膚科
2こまつ皮フ科クリニック
1Department of Dermatology, Nihon University Nerima Hikarigaoka Hospital, Tokyo, Japan
2Komatsu Dermatology Clinic, Nishi-Tokyo, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
手掌
,
表在型
Keyword:
基底細胞癌
,
手掌
,
表在型
pp.567-570
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102043
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 67歳,女性.2年前から特に誘因なく左手掌に皮疹が出現し,5×4mmの淡褐色斑を形成した.病理組織学的に表皮と連続性に腫瘍細胞が柵状配列を伴い真皮内へ増生し胞巣を形成しており,表在型基底細胞癌と診断した.当院での過去11年間の基底細胞癌76例のうち,手掌発生例は自験例のみであった.一方,全国統計を検討すると,基底細胞癌の発生が増加するなかで,頭頸部以外に発生する症例の頻度が相対的に上昇していた.その原因として,患者の意識向上と高齢化,およびそれに伴う変異原への長期曝露を考えた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.