Japanese
English
症例報告
手掌に生じた単発型グロムス腫瘍の1例
A case of solitary glomus tumor on the palm
八木 絵里子
1
,
鈴木 洋介
1
Eriko YAGI
1
,
Yosuke SUZUKI
1
1日野市立病院皮膚科
1Department of Dermatology,Hino Municipal Hospital
キーワード:
グロムス腫瘍
,
手掌
,
粘液沈着
,
CD34
Keyword:
グロムス腫瘍
,
手掌
,
粘液沈着
,
CD34
pp.463-465
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100913
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78歳,女性.約1年前より右手掌に疼痛を伴う皮疹を自覚し,以後疼痛が増強したため当科を受診した.初診時,右小指球部に径6mmの,紫紅色調を呈しドーム状に隆起する硬い結節を認めた.病理組織学的に真皮浅層から中層に腫瘍塊があり,腫瘍内は1層の内皮細胞を有する管腔と,その周囲に好酸性の細胞質をもつ細胞が増殖し,間質ではムチン様物質が沈着していた.腫瘍細胞はα-SMA染色陽性,AE1/AE3染色陰性で,グロムス腫瘍と診断した.アルシアンブルー+PAS染色ではムチン様物質は淡青色に染色され酸性ムコ多糖の沈着と考えた.さらに一部の腫瘍細胞はCD34陽性であった.CD34陽性のグロムス腫瘍の報告は稀で,粘液沈着との組織学的関連性を検討した.
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